記事 · 2026年10月30日
WordPress の Abilities API と MCP Adapter とは? AI Engine との関係も
WordPress 6.9 で入った Abilities API と、公式の MCP Adapter。それぞれ何をするもので、AI Engine の MCP とどう組み合わさるのか。混乱しやすいところを整理します。
WordPress と AI の話を追っていると、最近は「Abilities API」と「MCP Adapter」という言葉をよく見かけます。どちらも WordPress 本体のプロジェクトとして進んでいるもので、AI が WordPress を扱うための土台です。ここでは、それぞれが何をするものか、そして AI Engine の MCP とどう関係するのかを整理します。
Abilities API:プラグインが「できること」を宣言する仕組み
Abilities API は、WordPress 6.9 で入り、7.0 で広がった仕組みです。プラグインやテーマが「自分は何ができるか」を、決まった形式で WordPress に登録できます。
たとえばネットショップのプラグインなら「注文を検索する」「商品の在庫を調べる」といった「ability(できること)」を登録します。それぞれに、入力の形と、誰が実行してよいかの確認(権限チェック)がついています。
大事なのは、これが AI 専用の仕組みではない ことです。決まった形で書かれているので、AI にも、ほかのプラグインにも、REST API にも使えます。
MCP Adapter:abilities を MCP で見せる公式の橋
MCP Adapter は、WordPress の公式プロジェクトとして公開されているプラグインです。登録された abilities を、MCP のツールとして Claude や ChatGPT などに見せる「橋」の役割をします。2026年10月には本番での利用を前提とした版になり、WordPress.org から入れられるようになりました。
つまり、Abilities API が「できることの一覧」、MCP Adapter が「その一覧を AI に渡す窓口」です。
AI Engine の MCP との関係
AI Engine は、Abilities API より前から独自の MCP サーバーを持っています。記事、固定ページ、メディア、コメント、カテゴリー、ユーザー、設定などのツールを、AI アシスタント向けに書いたものです。OAuth での接続、人ごとの承認、読み取り専用の接続にも対応しています。
そのうえで、AI Engine は Abilities API にも対応しています。MCP の設定で Abilities をオンにすると、ほかのプラグインが登録した abilities が、AI Engine の MCP のツールとして使えるようになります。
- 対象になるのは、公開を選んだ abilities だけです(MCP Adapter と同じ「公開する」の印か、REST API での公開の印があるもの)。「公開しない」と明示されたものは出しません
- 権限チェックは ability 自身のままです。接続している人が実行してよいかを、それぞれの ability が確かめます
MCP Adapter も入れたほうがいい?
AI Engine を使っているなら、MCP のためだけに追加で入れる必要はありません。AI Engine の MCP サーバーだけで、Claude や ChatGPT とつながります。
すでに MCP Adapter を使っている場合も、問題ありません。二つは別々のエンドポイントで動くので、並べて使えます。どちらをどの AI につなぐかを選ぶだけです。
まとめ
- Abilities API:プラグインが「できること」を、権限チェックつきで登録する WordPress 本体の仕組み
- MCP Adapter:その abilities を MCP で AI に見せる、公式のプラグイン
- AI Engine:独自の MCP サーバーを持ち、Abilities をオンにすれば、ほかのプラグインの abilities も同じ接続で使える
WordPress 7.0 で本体に入ったほかの AI の仕組みは、WordPress 7.0 の AI 機能で。つなぎ方は MCP のページに、ひととおりまとめています。